ご好評の 中型ノズル昇降式液体充填機LTPシリーズをBIB用に最適化し、充填・キャッピング・封函・ロット印字までを半自動化させた、高コストパフォーマンスな充填ラインです
10L BIBで100~120容器/時間、20L BIBでは100容器/時間程度の高効率出荷が可能
詳細
充填の作業計画を考えるうえで、まず一番効率の向上が期待できるのは、ご存じのように充填ステップの改善です。まず第一段階として充填機を導入することにより作業者数、所要時間が減り、製品出荷ペースやコストが劇的に向上します。
しかし、Back-in-Box、略してBIBと呼ばれる容器に充填する場合、1日の出荷数が100個を超えてくると、次の壁が待っています。それはBIB容器の外箱の製函(箱作り)作業と封函作業です。BIB容器は、段ボール箱の中に、溶液を充填した樹脂製の柔らかい内袋をいれた容器で、広く使われています(下記の写真で充填機の上に置いてあります)。この段ボール箱の箱作りと最後の封函が、手作業で行うと、とても非効率なのです。この問題は、製封函機と呼ばれる機器により解決しますが、充填機との連動性や作業効率を考慮した設計が不十分でした。また自動製函機・自動封函機は、300~400万円程度は普通にするので、1日出荷数が数百個程度ですと、なかなか手が出ないのが現状です。しかし半自動製封函機では、100万円を大きく切る価格で購入できるので、うまく活用できれば、高効率化が期待できます。
そこで開発技研では、BIB用の半自動製充填ラインに最適化した充填機LTPBを開発しました(下の写真)。

基本はLTPシリーズと同じですが、BIB半充填ライン用に各部最適化されています。装置下部のポンプユニット周り以外は、全面ステンレスカバーが付いています。
このLTPB単体での販売も可能です。
そして、このLTPB充填機に、最適化させた半自動製封函機、印字機、ローラーコンベヤを連結させた、LTPB-SP半自動充填ラインを開発しました。各機器の物理的な配置や、各作業ステップの時間配分の最適化、制御プログラムの改良などにより、10L BIB容器に10kgの充填・フタ締め・封函・ロット打ちの作業内容で、100~120容器/時間の作業速度を達成しました(速度は機器の設置状況や溶液の性質により変わります)。

充填機、印字機付き封函機、コンベヤから構成されています。
充填機部分には、内袋膨らませる為のエアブローガン(水フィルター、ごみフィルター付き)、フタ締め用の簡易キャッパー(電動トルクドライバー)が搭載されています。
BIB段ボールの製函(箱作り)は、予めシステム内の製封函機を用いて半自動で、まとめて作成しておきます。400箱/時間程度の速さで製函済みの箱を用意できます。

この写真では、最短の1.5mローラーコンベヤ仕様です。システム全体の幅は約3.5m。コンベヤラインは、現場とお好みに合わせて延長できます。充填・フタ締め・封函・ロット打ちが完了したものが左側のローラーコンベヤ上に溜まります。
製封函機には印字機(インクジェットプリンター)が装着され、封函後にロット番号などを自動で印字することができます。ロット番号だけでなく、日付、通し番号、漢字を含む各種文字、2Dバーコードなど、様々なものを自動印字することができます。

充填後のBIB容器充填後のBIB容器は、封函機で封函後、封函機に組みこれまた印字機により自動でロット印字され、コンベヤ上に排出されます。印字は最大3行、必要に応じて、2Dバーコードなども印字できます。
他の部分はLTP基本モデルと同じですが、各部、最新型となっています。最新型の細部は「開発技研の考え方」のページでも紹介していますので、そちらもご覧ください。
コストパフォーマンスが非常に高いLTPB-SP充填ラインを導入することにより、安価に、そして確実に速い充填ラインを実現することができます。
主な仕様
シリーズ名 | BIB用ノズル昇降式半自動充填ラインβ10LTPB-SP(キャッピング、封函、印字機能付) |
対象容器 | ・10L, 20L BIB容器(治具の固定具を交換する事により各メーカーの容器に対応します)。 ・BIB容器以外にも、各種ポリ容器、一斗缶などにも充填することができます。詳細は御問い合わせください。 |
充填性能 | ・充填性能は仕様(モデル)により異なります。 ・充填速度(オートゼロ、充填、最終重量計量をすべて含む、水の場合) 10L BIB(溶液フィルター無し): 16~秒/10kg充填 20L BIB(溶液フィルター無し): 22~秒/20kg充填 ・ひょう量(Max) 32kg ・目量10gもしくは20g ・秤量精度: 精度等級S3(ご相談) 目安として20回の充填において、13kg+35g/-0g、26kg+50g/-0g ・充填速度は、溶液の性質、溶液タンクの高さ、配管の太さ長さ、ポンプの容量等様々な要因により変わるため、参考値です。 ・高度に制御されたノズル昇降、バルブ開閉、ポンプ制御機構により、高精度かつ高速の充填を達成しています。 ・最新の充填量補正システムにより、高精度で確実な充填を実現 |
秤 | 防塵防水型秤を使用 |
充填ユニット | ・ノズル昇降式 ・ドリップレスノズル(塩ビ、ポリプロピレン、SUS304のいずれか。溶液による)により、液だれを強力に防止 ・自動収納式液受け皿とはね防止版により液だれをさらに防止 ・配管やポンプなどの接液部をステンレスサニタリ仕様に変更も可能 |
ポンプ | ・400Wケミカルポンプ(マグネット式渦巻きポンプ) ・接液部は、ポリプロピレン、フッ素樹脂FKM、セラミクス (機種変更できます) ・インバーター制御 |
制御部 | ・3つの押しボタンとタッチパネルによる、簡単な操作。分かり易いグラフィックス表示 ・高発泡性溶液用の対策プログラムも標準搭載 ・シーケンサ制御 ・インバータと自動バルブの制御により、吐出流速を11段階に制御。高発泡性溶液の発泡を高度に制御しがら充填が可能。 ・充填ノズルが5段階(上端、下端、3つの中間段階)で昇降します。最適な高さと流速で充填することにより、発泡を抑えながら高速な充填を可能にしています。 |
フィルターハウジング | 機中に搭載可能。 |
治具 | ・高精度治具搭載。作業者の負担を低減 ・固定具先端部分を交換することにより、様々にメーカーのBIB内袋に対応 ・ご使用の容器に合わせて、3Dプリンターにより最適な固定具を作成しますので、あらゆる容器に対応できます(溶液投入口が斜めの容器を除く)。 |
接液部 | ・塩ビ(硬質・軟質)、ポリプロピレン、EPDM、フッ素樹脂、フッ素ゴム (溶液によります) ・サニタリ仕様も可能(一部樹脂部分有) |
架台 | ステンレス(SUS304)溶接架台。ブレーキ付きキャスターにより移動可能。 |
封函機 | ナイガイ社(エバーロール社)製4本ベルトタイプ(BIB容器に最適なタイプです) |
印字機 | インクジェット型 日付、番号、通し番号、漢字を含む各種文字、2Dバーコードなど各種印字可能 封函機に取り付けられています。 印字面は容器進行方向に対して右もしくは左側面。 |
電源 | 単相100V15A コンセント×2 (一つは封函機と印字機に使います) |
必要設備 | 0.7MPa以上の圧縮空気が必要です。 必要に応じて、外付けのエアコンプレッサーもご用意できます。 |
キャッパー (簡易キャッパー) | クラッチタイプの電動トルクドライバーを機中に装備 容器に合わせた固定具を先端に装着。 締め付けトルクをログ保存出る電動ドライバーにも交換可能。 |
オプション | BIB容器を使用する場合、BIB内袋を膨らませるエアブローガンを搭載。 |
納期 | 約2カ月(お問い合わせ下さい) |
参考価格 | お問い合わせ下さい。価格は仕様により異なります。 |