本製品の特徴
20kgポリコン・タマカンを液はね無しで最短15秒で充填の高速充填。1時間当たり180容器充填の実績があります。
  • 床から1~3m程度の高所タンク環境に最適化された機中配管や機器の配置により、充填作業前後の準備やかたずけ作業の手間を、とことん低減させています。
  • 基本モデルであるβ10LTP型充填機の長所を受け継ぎ、高発泡性溶液を含めた様々溶液を、いろいろな容器に高精度に充填することが可能です。
  • 長年化学工場で鍛えられ様々な工夫が導入された、使いやすく安心・確実な高速充填機です。
  • 高所タンク用 ノズル昇降式高速液体充填機 β10LTPH 外観 開発技研
    高所タンク用ノズル昇降式液体充填機 β 10LTPH
    このモデルでは充填後の容器を右側に排出するタイプになっています(左右どちらにもできます)。
    ぱっと見、標準モデルLTP型との違いは分かりにくいですが、見えないところでいろいろ異なっています。
    右側面にある赤いホースの先についている青い器具は20Lタマカン用簡易キャッパーで、とても効果的な機器です。

    本製品の特徴

     明記の無い部分は、基本モデルであるβ10LTP(LTPと省略)と共通です。基本モデルLTP型のページもご覧ください。以下に、基本モデルとの違いを中心に説明いたします。

     本製品は、床面から1~3mの高さタンクを複数設置している工場で使用することを想定した「高所タンク用モデル」です。使用時には、充填する溶液が入ったタンクのそばに、本充填機を移動させ、給液ホース(末端にレバーカップ)をタンクに接続します。また本充填機では、給液ホースや機中配管や機器配置が、独特なレイアウトとなっています。その結果、充填作業前の準備、充填液体の分析用サンプリング、充填作業後の片づけ(機中配管中の溶液の回収や配管の洗浄作業)などを簡単に行えるようにし、所要時間と作業者の負担を低減させる設計となっています。

    betaLTPH_全景
    LTPHを高所タンクに接続した様子

     本製品では、溶液タンクの高さを大きく3段階(床置き、床から1~2m、床から3m程度)に分類し制御しています。使用時には、選択したタンクの高さに最適な充填条件(流速やバルブタイミングなど)が自動で充填機に設定されます。この自動設定により、様々な溶液タンクで高速・高精度の充填を可能にするとともに、高所タンクの長所を最大限引き出した充填を行う事が出来ます。

      また本製品も含むすべてのLTPシリーズの充填機では、水を扱う作業場で移動させ使用することを前提としている為、危険性を低減させるため200V電源を使用しません。家庭用100V 15Aコンセント1つですべて運用できるシステム設計をしています。

     様々な最新技術を搭載することにより、液はね無しで高速充填が可能になっています。20Lポリコン(セキスイ社製)・タマカン(コダマ社製)容器を使用して20kgの溶液を充填した場合、最短15秒の充填実績があります。この性能を達成するために、基本モデルであるβ10LTP充填機をスタート材料に、最新のノズル昇降制御やインバーター制御の最新のプログラム(シーケンサのラダープログラム)を開発し、搭載しています。またドリップレスノズル(昇降し容器の中に挿入されるノズルです)の改良により、粘性が高く液だれしやすい液体の充填性能も向上させています。

     高所タンクモデルの場合、手充填でもある程度は充填作業の速度は上がりますが、充填機を使用したほうが明らかに速いです。結局人が目視で秤の重量値変化を追える速度には限界があり、電気回路には敵いません。また、手充填で充填速度をある程度以上速くすると、どうしても容器口外側や容器外側への液はねが発生し、充填後に容器外側のふき取りや洗浄作業の手間と時間がかかってしまい、結局充填作業の時間が長くなります。手充填で高所タンクのメリット(ポンプを使わなくても吐出速度が速い)を生かして充填速度を高めようとすると、容器の洗浄作業の必要性から2人で作業を行うことになり、作業能率が大きく低下してしまいます。

     LTPHモデルでは、 一人の作業者が、充填機への空容器のセット、充填、ふた締め、パレット上への満容器の移動を全て行って、1時間当たり180容器の高速充填の実績があります。ちなみにこの高速充填には、充填機に搭載されている開発技研製の簡易キャッパーも大きく貢献しています。この簡易キャッパーは非常に有効な機器です。本来は充填機の付属品ですが、追加で単独の商品として多数ご購入いただく場合も多いです。詳細は簡易キャッパーのページでご紹介します。


    LTP型充填機と簡易キャッパーEC-Rを併用した20Lポリ容器の高速充填
    LTP型充填機と簡易キャッパーを併用することにより、高速に充填作業を行う子ができます。この動画では、充填済み容器の生産速度は1個当たり19秒です。これは一時間当たり約190個の容器を充填して出荷できることを示しています。

    2. 「かんたん初期設定」機能を搭載しています

      この LTPH モデルでは、簡単な質問に答えて行くだけで充填機の設定ができる「かんたん初期設定」機能が搭載されています(左上写真)。その機能では、容器の種類や溶液の特性などの質問に答えていく事により(右上、左下)、ノズル昇降や流速制御の設定値などが自動的に入力されます。充填機の操作は、今までのモデルと同様に視覚的なタッチパネル形式です。説明書なしに簡単に操作することができます。 これらの操作画面やプログラムは、作業内容やご希望に合わせて、最適なものを毎回作成します。

    図. β10LTPH9モデルのタッチパネル画面(一部)

    シリーズ名高所タンク用ノズル昇降型液体充填機β10LTPH
    対象容器

    充填ユニット
    ポンプ
    制御部
    フィルターハウジング
    治具
    接液部
    架台
    オプション
    通常モデルLTPに準じます。該当ページをご覧ください。
    充填性能・充填速度: 15~秒/20kg充填
    ・秤量精度+60g/-0 g
    充填速度・精度は、溶液の性質、溶液タンクの高さ、配管の太さ、ポンプの容量等様々な要因により変わるため、参考値です。
    ・最新の充填量補正システムにより、安心・高精度な充填を実現
    電源単相100V15A コンセント
    必要設備設置場所に0.7MPa以上の圧縮空気ラインが必要です。
    納期発注後約2カ月
    参考価格お問い合わせ下さい。価格は仕様により異なります。
    詳細は、お問い合わせください。